一人暮らしの40代独身女性のお葬式の話から始まる導入部からしてすでに怖い。部屋で亡くなっているのを発見したのは仕事関係の人で、家族ではない。お葬式には子どもの姿がなく、厳かすぎる。喪主は親。なんだか他人事ではない。
衝撃的だったのは、一人暮らしの中年女性は賃貸物件を借りるのが大変ということ。そんなこと知らなかった。いくら仕事をバリバリしていても、貯金があっても、一人暮らしというだけでハードルは高くなるらしい。なぜなのだぁ。
この本では、主に、著者が考える老後の恐怖(?)について語られている。つまり、今、40代のシングル女性が年を取ったときに、どうなっているのか、どうしたらよいのか、ということが切々と語られている。
と言っても、答えが用意されているわけではなく、問題提起。たとえば、お葬式はどうしたらいいか、孤独に耐えるためには老後はグループで生活するのはどうか、お墓はどうしたらいいか、介護が必要になったら誰に頼むのか…などなど。
そして、シングル女性の幸せとは何かと言うところまで話題は及ぶ。シングルの幸せ、家族がいることの幸せ、子どもがいることの幸せ、それぞれの生き方によって違う。シングル女性にはシングル女性の幸せというものがある。それを追い求めつつ、老後を過ごすことは可能なのか。今の制度ではもしかしたら、シングルの高齢女性は生きにくいのではないか。具体的に問題点があげられている。
親が死に、同年代の友人が死に、子どもも夫もなく、孤独感を持ちながらも自由を謳歌しつつ老後を過ごす。そういう生き方もあっていいと思う。だけど、世間的にはそういう生き方はあまり肯定されていないのかもしれない。本人の心は自由でも、住居の問題、医療の問題、世間体の問題などなど困難は多そうだ。
そういう老後を選択する人があってもいいと思うけど、私はやっぱり夫や子どもがいたほうがいいなぁ。老後に突入する前にそういう家族を見つけられるだろうか…。 |