バブルの時代に男たちをトリコにして貢がせたという伝説の小悪魔アッコの物語。林真理子は初めて読んだけど、なかなか面白い。なんか先入観があって、林真理子の小説ってもっと奇抜なのかと思っていた。普通に面白かった。
アッコちゃん、実在したのかな。よくわからないけど、実在の人物名が出てきたり、話題になった人物を想像できるような書き方がしてある。確かに、バブルの頃って日本中が狂乱していて、それに乗って大金を手にし遊興に耽った人たちがいたらしい。アッコちゃんはその時代にそういう男たちのお金を使って普通の女子大生らしからぬ贅沢を味わってしまったのだった。
アッコちゃんは悪女ではない。だから始末が悪い。本能のままに生きている。男たちがアッコちゃんを放っておかない。賢明な女ならどこかで線を引くのだろうけれど、アッコちゃんは本能の赴くまま、男たちのものになってしまう。端から見るほど損得の計算なんてしていないのだ。そのときそのときの感情で、楽な方、楽しい方に流されてしまう。ある意味、弱い女性。
しかしね、こういう人はこういう人なりに世の中を渡って行ってしまうものだ。回りがなんと言おうと、自分の思うように生きればいい。アッコちゃんが世渡り上手だとは思わない。むしろ下手。だけど、美貌を武器に男たちから貢がせるっていうのはある種、才能なのだから、それを活かして生きていく人がいたっていいと思う。貢ぐ男たちもアホなのだから。それで男が満足するのなら、それもいい。
私にはこういう生き方はできない。だから、ちょっと憧れてしまう。世の女性たちもきっとアッコちゃんになってみたいとちょっとは思っているのだ。だけど、理性が止める。できない。だから、羨ましくて、アッコちゃんを妬んでしまうのだ。これでアッコちゃんが幸せな家庭の主婦を演じだしたらますます妬まれるだろうなぁ。いつまでも小悪魔アッコでいて欲しい。 |