ホメオパシーというものを初めて知った。一種の自然療法のようなもの。日本では馴染みがないが、海外では一般的だと著者は言う。
レメディと呼ばれる薬を使う。レメディの原料は鉱物や植物などすべて自然のもの。エキスを抽出して極度に薄めたものだ。その薄め具合のことをポーテンシーと言って、薄いものほどポーテンシーが高く、ポーテンシーが高いものほど精神的な疾患に効き、低いものほど肉体的な疾患に効くのだそう。その製造過程では、液を振ることが重要で、薄める過程では同時に振るという作業も加わっている。
レメディは自然由来のものであるということと、極度に薄められていることから、効かないことはあっても、基本的に副作用はない。レメディによって自然治癒力に刺激をあたえ、それによって身体のバランスが整い、病気が治るのだそうだ。現在、3000種類以上のレメディがあり、その数は増え続けているらしい。
ホメオパシーは19世紀初頭にドイツのハーネマンという医師によって確立された医療体系のひとつ。日本では同種療法と訳される。
同種療法というのは、病気と同じような特徴を持つ薬を用いて病気を治すこと。症状があれば病名がなくとも、どんな病気でも治せるそうだ。肉体的なものだけでなく、精神的な症状にもよく効く。
…などと書いていてもとりとめもなくて、とても一言で言い表せない。
「ホメオパシーを一言で説明するならば、表に現れた症状を治すだけでなく、感情、精神を含めたその人全体のバランスを整える治療法であるといえるでしょう。したがって病気や症状治療というより、人間そのものの治療ともいえます。」
本書からの引用すればこういうことのなのだが、これだけ読んでもおそらく何のことか分からないだろうと思う。要するに…、と説明できないのだけど、この本一冊読めば、なんとなくだがホメオパシーの概略はわかる。
ホメオパシーの医師のことをホメオパスと言うんだそうだが、この診察は、きめ細かに患者さんのことを知ることが重要で、現在の状況とか生い立ち、趣味嗜好などから患者さんの性格や特徴を知って、その患者さんに合ったレメディを処方するんだそう。カウンセリングに近いのかも。
日本ではあまりそういう心の深部をさらけ出すような文化がないので、たとえ治療のためでも今の症状に関係があるかどうかわからないような個人的なことまで話すような診療方法は馴染まない気がする。だからあまり普及してないのかも。
漢方に似ているのかと思ったけれど、漢方とはまた違う。少し神秘的で不思議なところがある。でもその治療実績は確固たるもののようだ。英国の王室の主治医にもホメオパスがいるんだそう。怪しい民間療法とも一線を画している。
日本で普及させるには、まずは優秀なホメオパスの育成から始めないといけないだろう。診療者によって出される薬が違うだろうし、その治療実績にも大きな差が出てきそう。普及にはまだまだ時間がかかりそうな予感。メリットの大きい治療法なので、もう少し一般的になるといいのに。 |