もともと、児童書として出版されていたのだけど、割と最近になって文庫になった。児童書だとハードカバーでちょっと高かったから買うのと迷っていたんだけど、文庫になったのでやっと読むことができた。この本の続編の『からくりからくさ』のほうが先に文庫になっていて、『りかさん』を読む前に読むべきかどうかすごく悩んでいたところだったのだ。やっぱり『りかさん』から読んで正解だった。ちなみに、『りかさん』に収録されている「ミケルの庭」は『からくりからくさ』の続編で、これは『からくりからくさ』を読んでから読んだ方がよかった。ついつい先に読んじゃったけど・・・。
さて、『りかさん』。りかさんというのは市松人形の名前。主人公ようこが誕生日におばあちゃんからもらった人形だ。本当はリカちゃん人形が欲しかったのに、なぜかおばあちゃんは、りかさんをくれた。
日本人形ってなんだか怖い。魂がありそうで。私は昔からちょっと苦手。家にあるおひな様もちょっと怖い。ここ何年も出してないから余計に怖い。変容してそうで。
で、この物語のりかさんもちょっと怖い。いや、怖くないんだけど、意志の疎通ができちゃう不思議な人形なのだ。それは、主人公のようことおばあちゃん限定なんだけど。りかさんは毎日、服を着替えさせて、ご飯をあげて(りかさんが食べたあとは量は減っていないけどなんだかすかすかしているらしい。残りものはようこが食べる)、お世話をしてあげないといけない。みずから動くわけではないから他の人から見たらただのお人形だけど、ようことは会話できるし、ちょっと不思議な力もあったりするし、特別な人形だ。
りかさんを通していろいろなことを知ったようこは精神的に少しずつ成長していく。りかさんは古い人形なので、いろんなことを知ってるし、経験豊富なのだ。ようこ的には、もうりかさんなしではいられないみたい。
でもやっぱり人形に意志があるってちょっと気味が悪いかも。この話を子どもの頃に読んだら、きっと怖かっただろうと思う。他にも日本家屋とか古い人形とか出てくるし。ファンタジーと言えばそうなんだけど、オカルトって言えばオカルトかも。
だからね、この本は、読んでいてこんな人形が身近にいたらいいなぁと思える人はいいかもしれないけど、ちょっと気持ち悪いかも、と思う人は駄目かもしれない。
ようことりかさん(とおばあちゃん)の関係はとても好きだけど、私は心の底では日本人形が怖いので、いまいち入り込めなかったのだった。
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